農地の上にパネルが乗る時代!?──「もったいない土地」の新しい使い道

皆さん、こんにちは。不動産鑑定士の洲濵拓志です。
私はもともと銀行マンでしたが、今は土地や建物の価値を調べたり、お客様の土地活用の相談を受けたりしています。今回も「ちょっと気になる不動産の話」を、わかりやすくお話ししますね。

「田んぼはあるけど、誰も耕す人がいない…」

地方に行くとよく耳にします。「親から田畑を相続したけど、自分は都会に住んでるし農業なんてできない」「雑草は生えるし、管理も大変」。

こうして手つかずのままの農地が、どんどん増えています。

実はこうした土地、売るのも貸すのも一筋縄ではいきません。農地には農地法という特別なルールがあって、農家以外の人が勝手に使ったり建てたりできない仕組みになっているからです。

太陽光パネルを田んぼに!?──「営農型太陽光発電」という新しい仕組み

そんな中で最近注目されているのが、「営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)」という方法です。これ、聞いたことありますか?

簡単にいうと、田畑はこれまで通り作物を育てながら、その上の空間を活かして太陽光パネルを設置するんです。

農業と発電を“シェア”してしまおう、という新しい考え方なんですね。

今回、ヤンマーという大手の会社がこの仕組みを本格的に始めるとニュースになりました。農地を貸せば地代が入り、発電はヤンマーが行ってくれるので、地主さんは「貸すだけ」でよいモデルです。お年寄りの地主さんでも負担が少なく、安心して任せられる仕組みになってきました。

土地の「最も良い使い方」って?

私たち不動産鑑定士は、いつも「この土地は何に使うのが一番合理的か?」という視点で考えます。これを専門用語で「最有効使用」といいます。

普通は農地はそのまま田畑で使うのが基本です。でも、誰も作らなくなれば、草だらけの荒れ地に…。そんな時、太陽光パネルを組み合わせる新しい活用方法は、まさに今の時代に合った「最有効使用」といえるかもしれません。

もっとも、農地のことは農水省の法律が絡みます。なので、私たち不動産鑑定士も「単に儲かりそうだからOK」とは簡単には言いません。

農地法の許可、農業委員会の審査、地域の農業の状況… いろんな条件を丁寧に確認しながら、慎重に判断しています。

ほったらかしにすると、後でますます大変に

実は今、地方の農地の多くが「休耕地」や「雑草地」になっています。そのまま放っておくと

  • 固定資産税は取られる
  • 草刈り費用がかかる
  • 子どもや孫に引き継ぐ時に揉める

と、だんだん困りごとが増えてしまいます。だからこそ「何とかできないかな?」と早めに考えてみるのが大事なんです。

そもそもなぜ農業がこんなに苦しくなったのか?

ちょっと話が広がりますが、農地の悩みの背景には「日本の農業政策の長年の課題」もあります。

昔はコメ中心だった日本も、パン食がどんどん増えました。国の政策もいろいろと迷走した結果、農家の収入は長く厳しいままでした。

最近は「日本の農業政策が失敗だった」と言う声も聞こえます。

この問題はとても奥が深いので、また別の機会にゆっくりお話ししましょう。

今からでも遅くはありません

今からでも、農地の「もったいない放置」を減らす方法はたくさんあります。

  • まとめて借りやすくする法律の整備
  • 若い人に農業技術を教える制度
  • ある程度の所得を補償する制度
  • 地域で土地情報を共有する仕組み
  • 転用や借地手続きの簡素化

こうしたことが進めば、農地もまた「将来の財産」に生まれ変わります。

「困った土地」こそ専門家の出番です

「もうどうしていいかわからない…」とお困りの農地ほど、私たち専門家がご相談に乗れる余地があります。

農地、山林、空き地… これまでは放置されがちだった土地にも、社会の流れや制度の変化で新しい可能性が出てきています。

「この土地、まだ何か使い道があるのかな?」

そう思われたら、遠慮なく一度ご相談ください。

皆さんの大切な土地が、“負動産”ではなく“未来の資産”になるお手伝いができれば嬉しいです。

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税理士・不動産鑑定士 植崎紳矢
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